クリーニング屋さんなんかでよく目にするドライクリーニングという言葉
そもそもドライクリーニングって何かご存知でしょうか?
我々クリーニング店で使われているドライクリーニングについて
少しお話しさせて頂きます♪
その技術が1855年のパリ万国博覧会で紹介され、世界中に広がったんですね♪
ドライクリーニングの語源は水を使う(ウェット)の反対で油を使う(ドライ)にするという考えから生まれたという説が有力なんです。
揮発性の溶剤を使うため乾くのが早いという意味でドライと呼んでいるんですね。
ドライ用有機溶剤にも色々な種類のものがありますが、現在では「石油系」と言われるものが最もポピュラーです。
当店でも石油系の「ゾール」と呼ばれるものを使用しています。 ざっくりとわかりやすく言うと石油をさらに精製し不純物や臭いを取り除いたものと思って頂いて良いと思います。
要するに油ですから水と違い油系の汚れには洗浄力があります!
水よりも比重が軽いため衣類を傷めず優しく洗うことができます!
しかし水溶性の汚れは非常に苦手です!そのままではほとんど落とせません
そのためドライ溶剤にはソープと言われる専用の洗剤を入れて抱水性を持たせて洗うんです!
そのソープの成分によって水溶性の汚れを100%とはいきませんが落としているんですね。
ドライクリーニングは衣類にやさしい洗い方
ドライクリーニングに適している衣類は、水で洗うと型崩れや縮み、色落ちが発生するもの。家で水洗いできないようなウールのコートやスーツ類、カシミヤのセーター、シルク製品などが適しています、
実は「スーツやコートなどのアウター類についている汚れの約9割は不溶性汚れや油性汚れで水溶性の汚れは約5%程度だと言われています。 そういった汚れに対してドライクリーニングは 非常に有効な洗浄手段となっていて衣類にやさしい洗い方」とも言われています。
直接肌に触れるインナー衣類でさえ、水溶性の汚れ(汗など)は2割程度、 汚れの約8割は油性汚れやその他不溶性の汚れなんですね!
同じ溶剤を浄化しながら何度も使用しますので溶剤を綺麗な状態に保つために徹底した管理が必要です。
当店はこの溶剤の管理ための妥協はせず常に最高の洗いを実現するため絶えず研究・改良を続けています。
これには材料費や廃棄物処理費のコストが大きくかかります、通常は能力の限界まで使用するのが一般的なんです。
この部分のコストのかけ方は、クリーニングの品質に大きく関わりますので、絶対に妥協出来ません。
専門的なお話になってしまいますが、
・溶剤管理温度
・溶剤の水分量
・ソープ(洗剤)濃度、
・酸価 (溶剤中の油脂量)が適正な状態を保っている時、ドライクリーニングの品質が良い状態にあります。
常に適正な安全な状態に保つよう当店ではしっかりとした溶剤管理を徹底しておりますのでご安心くださいね
。
襟や脇などの黄ばみのもととなる皮脂汚れは油性なのでドライクリーニングでも洗うとよりキレイに除去することができます。
家庭で繰り返しお洗濯をしている白の肌着の襟元や脇が黄ばんできたという現象は衣類に残留した油性汚れが酸素と結合し酸化黄変をしているんですね。
これはドライクリーニングだけを行っていても黄変現象はおこります。
ドライクリーニングだけの場合、衣類に残留したわずかな水溶性汚れ(塩分など)が時間とともにまれに黄変を起こすためです。
こういった現象を防ぐためにドライクリーニング前にエリや脇部分、袖口などに前処理として水溶性汚れを落とす工程をしています。
このひと手間が大きな差となるんですね♪
さらに加工メニューとして汗抜き加工をしまう前にされますと長期保管時の変色を防ぐことが出来ますのでお勧めです。
家庭洗濯の場合などは、まだ温かい風呂の残り湯などの人肌程度のお湯で洗濯をすると人間の皮脂は溶け出しやすいので黄色い変色は比較的防ぎやすくなりますよ♪(色柄物は注意!)
迷ったらクリーニング店に相談♪
大切にしている衣類であればあるほどドライクリーニングと水洗いのどちらで洗えばいいか迷ってしまいます。
そんな時はクリーニング店に相談してみてくださいね♪
クリーニング店ではお預かりした衣類の洗濯表示を見てどの方法で洗濯するのがいいか最適な方法でクリーニングいたします。